絵画

絵画

「絵画を見る」とは、いったい何を見ているのでしょうか。どのような絵画にも、伝えるべきメッセージ、「主題」があります。そしてその「主題」はどのようなメッセージなのか、何を表していのるかを感じるきっかけを与えてくれます。絵画は全て「もの」として作られます。そのため、油彩やテンペラなどの「技法」について理解しておくことも絵画を見る上でとても重要なことです。また、多くの作品には象徴や寓意のような様々な「ことば」が用いられ、単にものを描写するだけではなく、より深く抽象的な意味を込める場合もあるため、その「ことば」を読み取り、学んでいくという見方もあります。そして、平坦な画面にある世界を表そうとする画家にとって、「空間と光と色」はその世界を作り出す多様な方法となります。この捉えどころのない3つの要素に画家がどのように取り組んだのか、これもまた作品を鑑賞する愉しみの一つになるでしょう。  

参考資料 ゆまに書房 ロバート・カミング著「名画の謎–作品編-」 2000年刊