タトウ制作

もともとの由来は「畳紙(たとうがみ)」からきているとのことです。

着物を畳んでタンスにしまうための紙からこの名前が来ています。

ここではタトウとは額縁を保管するための箱のことを指します。
これは多分日本で絵画作品の保管と運搬のために開発されたものと思われます。

絵を保護するのに額縁が必要です。

例えば壁から絵を外して、押し入れにしまったり運んだりする時には、どうしても額縁が傷んでしまいます。

愛情を注ぎ込んだ額縁自体を守るためにも必要なものです。

素材は段ボールやボール紙、ベニヤ板などがあります。

ここではボール紙を使って箱本体を作り、それに布クロスや見返り紙を貼り豪華な雰囲気にして 差し込み式のタトウを作ります。
そして、ウコンの袋で作品を包んで、タトウの中に作品を入れれば全て完成です。

象嵌 Inlying

象嵌とは異なる木などを模様の形に切り抜き、貼り合わせてゆく最高の技術です。

絵画よりも更に手がかかるかも知れません。

天然の木の素材感が落ち着いた味わいを出してゆきます。

下の作品はまだ木地のままで未塗装の状態です。塗装が行われると更に一体感が生まれます。

内側の模様は変更して全体に塗装をしてみました。

すると木目がくっきりと浮き上がってきました。

まだまだ時間をかけて塗装も熟成してから塗ってゆきます。

段々と先が見えて来て苦労した甲斐がありました。気に入った1作になりそうです。